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  竹松舞「コンチェルト・セレナータ」録音レポート
   
  2001年8月8〜10日 横浜みなとみらいホール(大ホール)
   
  ハープの竹松舞さんの久しぶりの録音は、初めての本格的なコンチェルトです。収録するのはロドリーゴの「セレナータ協奏曲」と、ピエルネの「ハープ協奏曲」の2曲。どちらもそれほど知られていない作品ですが、とても美しく、このアルバムをきっかけに人気が出る可能性をもっていると思います。

共演するのは、飯森範親さん指揮の、日本フィルハーモニー交響楽団。飯森さんの躍動感溢れるリズムや、ダイナミックな音楽性は、今回のレパートリーにぴったりです。横浜みなとみらいホールの音響も素晴らしく、現在望みうる最高に近い状況でのレコーディングでした。今まで、ヨーロッパでも数多く仕事をしてきましたが、改めて最近の日本のオーケストラのレベルの高さを感じました。

   
  朝9時より機材の搬入。今回は、通常の2チャネルステレオに加えてサラウンドの収録も行うため、機材の数はいつもの倍です。舞台裏のアーティスト用ロビーをモニタールームに使用しました。
  竹松さん到着。楽屋で腹ごしらえ。
  ステージの様子です。客席は約2000。
  これは、楽屋に設けた、サラウンド収録用のモニタールームです。写っている3本のスピーカー以外に、横に2本のスピーカーがあります。
  楽屋で指慣らし。
  オーケストラのメンバーも徐々に集まり始めます。
  これが、通常の収録用のモニタースペース。
 
  飯森さんも到着し、午後1時よりリハーサルの開始。
  エンジニアの塩澤君が、ハープのマイクの微調整をしています。
  約1時間半のリハーサルの後、休憩をはさんでいよいよ収録の開始です。プレイバックを聴く、飯森さんと竹松さん。
  これは2日目。指揮者と打ち合わせしながら、セッションが進んでいきます。
  2日目も終わり、オーケストラが帰ったあと、ロドリーゴのカデンツ(ソロ)部分を収録します。
  さて3日目。順調にセッションは進みましたが、ピエルネの最後のグリッサンドの所で当然弦が切れるハプニング。急遽、日フィルのステージマネージャーの方が張りなおしてくれました。
  気を取り直して、収録再開。ロドリーゴの部分的録り直しもしましたが、1日目より一段と素晴らしい躍動感溢れる演奏で、セッションは終了。
  全て終了して、スタッフ代表と記念撮影。左から、私、飯森さん、竹松さん、エンジニアの塩澤君、アシスタントエンジニアの二本柳君。
  コンサートマスターの大川内弘さんと。右は、日フィルの事務局の山岸淳子さんと、ステージマネージャーの豊田尚生さん。本当にお世話になりました。
   
  竹松さんはもちろん、指揮者、オーケストラの素晴らしい演奏、気品のあるホールのアコースティック、エンジニアの絶妙のマイクセッティング、全てがひとつの目的に向かって収斂し、とてもいい録音ができました。特に、飯森さんの適確なリードの下、オーケストラの緊密かつ熱のあるアンサンブルは、譜面を見ながら冷静にモニターを聴いていても、思わず胸を揺さぶられる瞬間がいくつもありました。

2年ぶりの録音になる竹松さんは、ますます自分の音楽をはっきり表現するようになり、オーケストラの方からも、高い評価を受けていました。この組み合わせによる演奏会も来年には実現する予定です。

ロドリーゴもですが、ピエルネは他にほとんど録音のないのが信じられない、とても魅力的な曲です。どちらも決定盤といえるできなので、是非多くの音楽ファンの方に聴いていただければと思います。発売は2002年の1月の予定です。