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  及川浩治「リスト作品集(仮)」録音レポート
   
  2001年9月12〜14日 アクトシティ浜松・中ホール
   
  ピアニストの及川浩治さんのコロムビア移籍第2弾の録音です。内容はオール・リスト。ファンの方には5月のサントリーホールでの名演がまだ記憶に新しいと思いますが、彼のリストは、感情の起伏が大きく、ロマンティシズムに溢れた、ワン&オンリーな魅力を放っています。
時に荒々しく、時には驚くほどデリケートに、そして何と言っても全編に渡って溢れる「うた」が、彼のリストの大きな魅力でしょう。
   
  アクトシティ浜松は、浜松駅のすぐ横にある複合施設。中ホールは音楽専用ホールで、抜群の音響を誇っています。
  今回もピアノは、タカギクラヴィア所有のスタインウェイ(ハンブルグ製)を持ち込みました。
  及川さん到着。オール・リストのプログラムはピアニストにとってかなりの負担を強いるので、やや緊張の面持ち。
  早速練習に入ります。
  今回のディレクションは、私ではなく、フリーののディレクターの新村昌子さんにお願いしました。某音大のピアノ科出身で、他社でディレクターの経験もある彼女には、稲本響や畑儀文の現場もお願いしていますが、特にピアノの録音では、適確なディレクションでアーティストを引っ張ってくれます。
  エンジニアは我妻拓君。進境著しい、まだ20代の若手有望株。
  今回は、結局マイク2本のみによるワン・ポイント録音に落ち着きました。及川さんの骨太な音楽をストレートに捉えたインパクトのある音作りができました。
  ピアノ技術者の高木裕さん。自ら所有のピアノを今回も運んでくれました。アーティストに合わせた絶妙の調整はいつも感服!
  アシスタント・エンジニアの大野美幸さん。弱冠21歳、まだアシスタントになりたてですが、早くもキャラクターを発揮し、現場の雰囲気を盛り上げてくれました。
  「メフィスト・ワルツ第1番」から録音開始。これはプレイバック中。
  1日目のラストは「コンソレーション第3番」と「愛の夢」。2曲を続けて弾き、どちら何と1テイクでOK。特に「コンソレーション」は絶品でした。
  2日目は「超絶技巧練習曲」から。どれも及川さんらしい、濃い〜世界でした。
  3日目。「ペトラルカのソネット」で全ての録音を終了。全員で記念撮影。
  体力的にもきつかった今回の録音でしたが、納得のいく演奏ができて気持ちよく乾杯。
   
  今回の収録曲は

メフィスト・ワルツ第1番/超絶技巧練習曲より、第8番「幽鬼の群れ」、第10番、第11番「夕べの調べ」/コンソレーション(慰め)第3番/愛の夢/ペトラルカのソネット第104番/忘れられたワルツ/即興的ワルツ/ため息/ラ・カンパネラ

発売は来年(2002年)の春を予定しています。