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  福田進一「ギター・ソナタ集」レコーディング・レポート
   
  2001年4月3〜6日 余目町文化創造館「響ホール」
   
  日本を代表し、国際的に活躍するギタリスト福田進一さんの新しいアルバムは、中南米の20世紀のギター・ソナタの集めたものです。
ポンセ、ヒナステラ、ブローウェルの名曲に加えて、セルジオ・アサドが福田進一さんのために書いた新作を含む全4曲。まさに、クラシック・ギターの現在の到達点を示すアルバムであり、21世紀のギターの歴史はここから始まるといっても、過言ではないような作品集です。
場所は、山形県の日本海岸にある、余目町に2年前にできた「響ホール」。約500席の、非常に素晴らしい音響を持ったホールです。
6月21日の発売をご期待ください。
   
  庄内空港から車で約20分ほどの所にある余目町は、鳥海山と月山に囲まれ、近くに最上川の流れる、風光明媚な町です。タクシーの中から見えた響ホール。畑の中にポツンと建っています。
  ホールの駐車場から見える鳥海山。これは実は3日目の写真。この日は快晴で、空気も乾燥し、録音にも最高のコンディションでした。
  ホールに入ってまずマイクの位置決め。とりあえず4本のマイクを立て、音を聴きます。
  おなじみのエンジニアの塩澤君が、音を聴きながらマイクの位置を微調整。今回の狙いは、弦を弾く手触りまで感じられるようなはっきりしたサウンド。
  最初は4本のマイクを立てていましたが、最終的に2本のみに絞りました。いわゆるワン・ポイント録音。
  今回のモニタースペースは、ホワイエに設けました。響すぎるので、回りをパネルで囲って吸音しています。
  モニターで音を聴く塩澤君。今回のアシスタントは、まだコロムビアに来て2ヶ月の大野美幸さん。
  マイクは、コロムビアも開発に参加した、デンマークのB&K社の4006という無指向性のもの。もう10年以上前から、クラシックの録音の主役として、各社が使用しています。
  マイクの後ろにある白い箱は、トークバック用のスピーカー。私は、これを通じて、アーティストに話します。
  テストで録った音を聴いて、福田さんも満足げです。
  これは、録音に使用している、スイスのNAGRA社のデジタル・レコーダー。日本にあるのは、コロムビアで使用している4台だけ。同じNAGRAのアナログ・レコーダーは、映像の世界では、今でもよく使われています。
  いよいよ録音開始。ブローウェルのギター・ソナタから録り始めました。
  今回の最大の難曲は、アサドの新作のソナタ。ギターのテクニックの限界に挑戦した曲です。クラシック・ギターのファンはもちろん、あらゆるギターマニア必聴ですよ。
  これは昼時に、近くのレストランに行った帰り。左後ろに見えるのが月山。右後ろが響ホールです。
  これは福田さんの右手。クラシックギターは、ピックを使わず爪で弾くので、いつも爪の手入れをします。長いのがおわかりになりますか。
  宿泊は、隣の酒田市にあるビジネスホテル。そのホテルから見た鳥海山はとても綺麗でした。
  最終日を前にして、ホールの関係者と打ち上げ。響ホールは、地元の民間の方と町の共同で運営されている珍しいホール。そのためか、ハードだけでなく、ソフトも充実しています。庄内地方の豊かさと文化的な風土を感じさせてくれる、素晴らしいスタッフの方々でした。
  おいしいお酒と食べ物ですっかり盛り上がってしまいました。今回のジャケットはこんなイメージ?
  全て終わって記念写真。